戦後怪奇マンガ史

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米沢 嘉博 (著), 赤田 祐一 (編集)

本書は、漫画評論家の故・米沢嘉博氏が生前、ホラー雑誌に連載していた原稿を『戦後怪奇マンガ史』として一冊にまとめたものです。
手塚治虫「ロストワールド」から、つのだじろう「新・うしろの百太郎」まで。「怪奇漫画」約40年間の流れをたどっています。
「怪奇漫画」は、膨大な点数の書籍が出版されています。赤本漫画、貸本漫画、初期少女漫画、少年漫画 …。
作家で言えば、楳図かずお、日野日出志、伊藤潤二などなど。これまで、個々の作家についての研究書はありましたが、〝通史〟と呼ばれるものは存在しません。
それは、なぜか。
想像するに「怪奇漫画」では、人がバタバタと死ぬし、残虐な場面も多いため、作品として軽視されがちなのかもしれません。本来、怪奇漫画は、人間のもつ嗜虐性、ほの暗い欲求もあぶり出す「高級な」ジャンルのはずですが、評論家筋からは往々にして低く見られがちで、評論の場などにはあまり上がってこないのが現状です。
本書は、そんな裏通りのジャンル「怪奇漫画」を体系的に捉え、さまざまな角度から分析し、総体に迫ろうとした初の試みです。これは著者の独壇場とも言えるもので、アナログ派だった米沢氏は、脳に膨大な記憶のストックを所持し、長年かけて独自のデータベースを構築したのです。
間違いなくこれは、米沢嘉博にしか書けない本です。
ホラーファンはもちろん、全ての漫画好きは必読 !

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  • 単行本(ソフトカバー): 288ページ
  • 出版社: 鉄人社 (2016/7/22)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4865370595
  • ISBN-13: 978-4865370591
  • 発売日: 2016/7/22
  • 商品パッケージの寸法: 21 x 13 x 1.7 cm